J.S.A.ソムリエ・ワインエキスパートの出題範囲のうち「フランスワインの産地と格付け」に当たる練習問題を、解説と出典つきでまとめています。 答えを見る前に自分で考えたい場合は、解答形式の練習問題から解いてください。
問1
フランスの「AOC(Appellation d'Origine Contrôlée、原産地呼称統制)」制度の説明として正しいものはどれか。
正解: A. 生産地域・使用品種・栽培法・官能検査などを規定する原産地呼称の品質認証制度で、国立機関INAOが管轄する
AOC(原産地呼称統制)は、生産地域・使用品種・栽培法・試飲検査等を規定する品質認証制度で、国立機関INAO(Institut National de l'Origine et de la Qualité)が管轄する。2023年時点で366のワインAOC/AOPを含む1,232製品を監督している。
出典: 日本語版Wikipedia「アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ
問2
ボルドー地方の1855年格付けに関する記述として正しいものはどれか。
正解: B. 主にメドック地区の赤ワイン(および一部の甘口白ワイン)を対象に5段階に格付けし、1973年にシャトー・ムートン・ロートシルトが2級から1級に昇格した
1855年のボルドー格付けは主にメドック地区の赤ワイン(例外的にグラーヴ地区のシャトー・オー・ブリオンを含む)と、ソーテルヌ・バルサック地区の甘口白ワインを対象に5段階(1級〜5級)に分類したもの。当初の1級はシャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトー・オー・ブリオンの4シャトーで、1973年にシャトー・ムートン・ロートシルトが2級から1級に昇格し、以降「5大シャトー」と呼ばれる。ポムロール地区(シャトー・ペトリュス等)はこの格付けの対象外である。
出典: 日本語版Wikipedia「ボルドーワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ボルドーワイン
問3
ブルゴーニュ地方のアペラシオン階層と生産量シェアに関する記述として正しいものはどれか。
正解: D. 特級畑(グラン・クリュ)・一級畑(プルミエ・クリュ)・村名アペラシオン・地域名アペラシオンの4階層があり、生産量では地域名アペラシオンが全体の過半数を占める
ブルゴーニュのアペラシオンは、上から特級畑(グラン・クリュ、33)、一級畑(プルミエ・クリュ、684)、村名アペラシオン(44)、地域名アペラシオン(23)の4階層に分かれる。生産量シェアはグラン・クリュ1.4%、プルミエ・クリュ10.1%、村名36.8%、地域名51.7%と、最上位のグラン・クリュはごく少量で、地域名アペラシオンが過半数を占める。
出典: 日本語版Wikipedia「ブルゴーニュワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ブルゴーニュワイン
問4
ロワール地方の産地とブドウ品種の組み合わせとして正しいものはどれか。
正解: E. サンセール/プイイ・フュメ=ソーヴィニヨン・ブラン主体、ヴーヴレ/アンジュー=シュナン・ブラン主体
ロワール地方は上流から下流にかけて多様な産地があり、サンセール・プイイ・フュメはソーヴィニヨン・ブランを主体とする辛口白(サンセールはピノ・ノワールの赤・ロゼも産する)、ヴーヴレ・アンジューはシュナン・ブランを主体とする白ワイン産地として知られる。
出典: 日本語版Wikipedia「ロワールワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ロワールワイン
問5
ローヌ地方の北部と南部の違いに関する記述として正しいものはどれか。
正解: C. 北ローヌでは黒ブドウとしてシラーのみが認可されているのに対し、南ローヌはグルナッシュを主体にシラー・ムールヴェードル等をブレンドすることが多い
北ローヌは黒ブドウとしてシラーのみが認可されており(例えばコルナスはシラー100%が義務)、南ローヌはグルナッシュを主体にシラー・ムールヴェードル・カリニャン等をブレンドすることが多い。代表的な南ローヌのアペラシオン、シャトーヌフ・デュ・パプでは最大19品種のブレンドが認められている。
出典: 日本語版Wikipedia「ローヌワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ローヌワイン
問6
アルザス地方のワインに関する記述として正しいものはどれか。
正解: E. ヴォージュ山脈とライン川に挟まれドイツと国境を接し、白ワインが生産の約9割を占める。リースリング・ピノ・グリ・ミュスカ・ゲヴュルツトラミネールが高貴品種とされ、フランスで唯一伝統的にラベルへ品種名を表記する産地である
アルザス地方はヴォージュ山脈とライン川に挟まれドイツと国境を接する地方で、白ワインが生産量の約90%を占める。リースリング・ピノ・グリ・ミュスカ・ゲヴュルツトラミネールの4品種が「高貴品種」とされ、フランスのワイン産地の中で唯一、伝統的に品種名をラベルに表記する慣習がある。
出典: 日本語版Wikipedia「アルザスワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/アルザスワイン
問7
シャンパーニュのAOC規定に定められている、瓶内での澱との接触期間(ノン・ヴィンテージ)に関する記述として正しいものはどれか。
正解: C. 最低18ヶ月以上、瓶内で澱と接触させることが規定されている
シャンパーニュのAOC規定では、瓶内で澱と接触させる期間として最低18ヶ月以上が定められている(ヴィンテージものはさらに長期の規定がある)。この澱との接触により複雑な風味が生まれる。
出典: 英語版Wikipedia「Lees (fermentation)」 https://en.wikipedia.org/wiki/Lees_(fermentation)
問8
フランスワインの格付けにおける「IGP(Indication Géographique Protégée、地理的表示保護)」の位置づけとして正しいものはどれか。
正解: A. AOC(AOP)よりも下位で、最も規定の緩いVin de France(テーブルワイン)よりは上位に位置する中間的な区分である
フランスワインの格付けは、最上位のAOC(AOP、原産地呼称統制)、その下のIGP(地理的表示保護、地域名の表示は認められるが規定はAOCより緩やか)、最も規定の緩いVin de France(テーブルワイン)という3階層で構成される。
出典: 日本語版Wikipedia「アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ
問9
ボルドー右岸ポムロール地区の名門「シャトー・ペトリュス」に関する記述として正しいものはどれか。
正解: D. ポムロール地区自体が1855年のボルドー格付けの対象外であるため、この格付けには含まれていない
1855年のボルドー格付けは主にメドック地区の赤ワインとソーテルヌ・バルサック地区の甘口白ワインを対象としており、ポムロール地区は対象に含まれていない。そのためポムロールの名門シャトー・ペトリュスも、高い評価を受けながらこの格付けには含まれていない。
出典: 日本語版Wikipedia「ボルドーワイン」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ボルドーワイン
問10
フランス・ボルドー地方の貴腐ワイン産地「ソーテルヌ」に関する記述として正しいものはどれか。
正解: A. 主要品種はセミヨンで、ソーヴィニヨン・ブラン等とのブレンドも認められている。1855年の格付けでシャトー・ディケムが唯一の「プルミエ・クリュ・スペリオール(特別第1級)」に選ばれている
ソーテルヌはガロンヌ川左岸のソーテルヌ・ボム・ファルグ・プレイニャック・バルサックの5村で造られる貴腐ワイン産地。主要品種はセミヨンで、ソーヴィニヨン・ブラン、ソーヴィニヨン・グリ、ミュスカデルとのブレンドも認められている。1855年の格付けでシャトー・ディケムが唯一の「プルミエ・クリュ・スペリオール(特別第1級)」に選ばれ、その下に11のプルミエ・クリュ、13のドゥジエム・クリュがある。
出典: 英語版Wikipedia「Sauternes (wine)」 https://en.wikipedia.org/wiki/Sauternes_(wine)
問11
「ボジョレー・ヌーヴォー」の解禁日ルールに関する記述として正しいものはどれか。
正解: C. 毎年11月の第3木曜日に解禁される。フランスのブルゴーニュ地方南部に隣接するボジョレー地区で生産され、主にガメイ種が使用される
ボジョレー・ヌーヴォーは毎年11月の第3木曜日(現地時間午前0時)に一般販売が解禁される。フランスのブルゴーニュ地方南部に隣接する丘陵地帯ボジョレーで生産され、赤ワインには主にガメイ種が使用される(白ワインにはシャルドネも用いられるが生産量は1%未満)。
出典: 日本語版Wikipedia「ボジョレー・ヌーヴォー」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ボジョレー・ヌーヴォー