eco検定(環境社会検定試験)の出題範囲のうち「企業と社会の取り組み」に当たる練習問題を、解説と出典つきでまとめています。 答えを見る前に自分で考えたい場合は、解答形式の練習問題から解いてください。
問1
SDGs(持続可能な開発目標)の目標数と達成期限の組み合わせとして正しいものはどれか。
正解: A. 17の目標、2030年までの達成を目指す
SDGsは17の目標と169のターゲットから構成され、「誰一人取り残さない」ことを掲げ2030年までの達成を目指している。
出典: 国連広報センター等の公開情報
問2
「ESG投資」の説明として最も適切なものはどれか。
正解: B. 環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)を考慮した投資
ESG投資は、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の3要素を考慮して投資先を選定する投資手法で、持続可能な社会への取り組みの一環として位置づけられる。
出典: 環境省・金融庁等の公開情報(ESG投資に関する一般的な記述)
問3
国際的な企業イニシアチブ「RE100」の目標として正しいものはどれか。
正解: E. 事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目指す
RE100は、事業運営に必要な電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標に掲げる企業が参加する国際的なイニシアチブである。
出典: 資源エネルギー庁・環境省等の公開情報(RE100に関する一般的な記述)
問4
「ISO14001」の説明として正しいものはどれか。
正解: A. 組織が環境方針・目的を定め、PDCAサイクルにより環境マネジメントを継続的に改善するための国際規格
ISO14001は国際標準化機構(ISO)が定めた環境マネジメントシステムの国際規格で、組織が自ら環境方針・目的を明確にし、Plan-Do-Check-Act(PDCA)サイクルに基づき事業活動・製品・サービスが環境に及ぼす影響を継続的に管理・改善していく仕組みを求めるものである。
出典: 環境省「ISO14001」 https://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-iso14001.html
問5
「ライフサイクルアセスメント(LCA)」の説明として正しいものはどれか。
正解: A. 原材料調達から生産・流通・使用・廃棄・リサイクルに至る製品の一生における環境負荷を定量的に評価する手法
ライフサイクルアセスメント(LCA)は、原材料調達・生産・流通・使用・廃棄・リサイクルという製品やサービスの一生(ライフサイクル)全体における環境負荷を定量的に評価する手法で、特定工程の改善が他の環境負荷を増やすトレードオフを見抜くことにも役立つ。
出典: 一般財団法人カケンテストセンター「ライフサイクルアセスメント」 https://www.kaken.or.jp/foundation/business/sustainable-support-service/lca/
問6
「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」が提言する開示項目として正しい組み合わせはどれか。
正解: E. ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標の4項目
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)は金融安定理事会(FSB)により設置され、2017年6月に公表した提言で、企業に「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4項目に沿って気候関連の財務情報を開示することを推奨している。
出典: 環境省「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」 https://www.env.go.jp/policy/tcfd.html
問7
「TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)」の説明として正しいものはどれか。
正解: D. TCFDと同じ4つの開示の柱(ガバナンス・戦略・リスクと影響の管理・指標と目標)を用いて、自然資本・生物多様性に関するリスクと機会の開示枠組みを構築する組織で、「生物多様性版TCFD」とも呼ばれる
TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)は、TCFDに続く枠組みとして2021年に立ち上がった国際的な組織で、TCFDと共通する4つの開示の柱(ガバナンス・戦略・リスクと影響の管理・指標と目標)を用いて自然資本・生物多様性に関するリスクと機会の評価・開示を促す枠組みを構築しており、2023年9月にフレームワークv1.0を公表した。「生物多様性版TCFD」とも位置づけられる。
出典: 環境省「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)フォーラムへの参画について」 https://www.env.go.jp/press/110354.html
問8
「GRI(Global Reporting Initiative)」が策定する「GRIスタンダード」の説明として正しいものはどれか。
正解: C. 企業・組織が経済・環境・社会に与えるインパクトを報告するための、世界で初めて策定されたサステナビリティ情報開示の国際基準
GRI(Global Reporting Initiative)は1997年に活動を開始した国際的な非営利組織で、企業・組織が経済・環境・社会に与えるインパクトを報告するための、世界で初めて策定されたサステナビリティ情報開示の国際基準「GRIスタンダード」を策定・提供している。
出典: サステナビリティ日本フォーラム「GRIとの連携」 https://www.sustainability-fj.org/gri/
問9
マイケル・ポーターらが2011年に提唱した「CSV(共通価値の創造:Creating Shared Value)」の考え方として正しいものはどれか。
正解: C. 企業の強みを活かして社会課題の解決をビジネスとして行い、経済的価値と社会的価値を同時に実現しようとする考え方
CSV(共通価値の創造)は、2011年にハーバード大学のマイケル・ポーター教授とマーク・クラマーが提唱した考え方で、社会や環境への責任を果たす受動的なCSR(企業の社会的責任)とは異なり、企業の強みを活かして社会課題の解決を事業活動そのものとして行い、経済的価値と社会的価値を同時に生み出そうとする戦略である。
出典: ビジネス+IT「CSVとは何か?CSRとの違いは?」 https://www.sbbit.jp/article/cont1/29352
問10
企業のサステナビリティ経営における「マテリアリティ」の一般的な意味として最も適切なものはどれか。
正解: E. 企業や社会にとって優先的に取り組むべき重要課題
サステナビリティ経営やESG情報開示の文脈における「マテリアリティ」とは、企業の持続的な成長や社会にとって優先的に取り組むべき重要課題を意味し、GRIスタンダード等の国際的な開示基準でも、企業が特定・報告すべき重要課題を指す概念として用いられている。
出典: サステナビリティ日本フォーラム「GRIとの連携」に関する公開情報 https://www.sustainability-fj.org/gri/
問11
一般的な整理における「CSR」と「CSV」の違いの説明として最も適切なものはどれか。
正解: D. CSRは社会的責任として社会・環境への負の影響を低減する「守り」の側面が強く、CSVは事業活動を通じて社会課題解決と企業の経済的成長を同時に目指す「攻め」の戦略である
一般的な整理では、CSR(企業の社会的責任)は社会・環境への責任として負の影響の低減や社会貢献を行う「守りの戦略」とされる一方、CSV(共通価値の創造)は企業の強みを活かしたビジネスとして社会課題解決に取り組み、経済的価値と社会的価値を同時に実現する「攻めの戦略」とされる。
出典: ビジネス+IT「CSVとは何か?CSRとの違いは?」 https://www.sbbit.jp/article/cont1/29352
問12
「FSC認証(森林認証制度)」の説明として正しいものはどれか。
正解: B. 環境保全・社会的利益・経済的継続性に配慮した責任ある森林管理を普及させるための国際的な認証制度で、森林管理を審査するFM認証と加工・流通過程を審査するCoC認証からなる
FSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)による森林認証制度は、環境保全の点で適切かつ社会的な利益にかない、経済的に継続可能な責任ある森林管理を普及させることを目的とした国際的な認証制度で、森林管理そのものを審査する「FM認証」と、加工・流通過程を審査する「CoC認証」の2種類から構成される。
出典: 環境省「環境ラベル等データベース:FSC認証(森林認証制度)」 https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/a04_14.html
問13
「MSC認証(海のエコラベル)」の説明として正しいものはどれか。
正解: B. 資源の持続可能性・生態系への影響軽減・適切な管理システムの原則を満たす、持続可能で適切に管理された漁業で獲られた水産物を認証する国際的な制度
MSC(海洋管理協議会)による認証制度は、将来の世代まで水産資源を残していくため、資源の持続可能性・生態系への影響軽減・適切な管理システムという3原則を満たす漁業を認証する国際的な非営利団体の制度で、認証を受けた漁業の水産物には「海のエコラベル」が付される。
出典: 環境省「環境ラベル等データベース:MSC『海のエコラベル』」 https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/a04_27.html
問14
環境ラベルにおける「タイプI」「タイプII」「タイプIII」の分類の考え方のもとになっている国際規格として正しいものはどれか。
正解: C. ISO14020シリーズ(環境ラベル及び宣言に関する国際規格)
環境ラベルは国際標準化機構が定めるISO14020シリーズに基づき、第三者認証による「タイプI」、事業者の自己宣言による「タイプII」、定量的な環境負荷データを開示する「タイプIII」に分類される。
出典: 環境省「環境ラベル等データベース:ISOの環境ラベルに関する規格」 https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/c01_04.html
問15
環境省の「グリーンボンドガイドライン」が示すグリーンボンドの要件として正しいものはどれか。
正解: C. 調達資金の使途が環境改善効果のある事業(グリーンプロジェクト)に限定され、資金が適切に追跡管理され、発行後のレポーティングで透明性が確保されていること
環境省のグリーンボンドガイドラインでは、グリーンボンドの要件として、調達資金の使途が環境改善効果のある事業(グリーンプロジェクト)に限定されていること、調達資金が確実に追跡管理されていること、発行後のレポーティングを通じて透明性が確保されていることの3点を示し、いわゆる「グリーンウォッシュ」の防止を図っている。
出典: 環境省 グリーンファイナンスポータル「グリーンボンドガイドライン」 https://greenfinanceportal.env.go.jp/bond/guideline/guideline.html
問16
SDGsのゴール14「海の豊かさを守ろう」が掲げるターゲットとして正しいものはどれか。
正解: B. 海洋ごみ等による海洋汚染の防止・削減や、過剰漁業・違法漁業の終止など、海洋・海洋資源の保全と持続可能な利用
SDGsのゴール14「海の豊かさを守ろう」は「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」ことを掲げ、海洋ごみ等による汚染の防止・削減、海洋・沿岸生態系の保全、海洋酸性化の影響最小化、過剰漁業・違法漁業の終止といったターゲットで構成される。
出典: 国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン「目標14」 https://www.ungcjn.org/sdgs/goals/goal14.html
問17
SDGsのゴール15「陸の豊かさも守ろう」が扱う課題として正しいものはどれか。
正解: D. 陸域生態系の保護・回復、持続可能な森林経営の推進、砂漠化への対処、生物多様性損失の阻止
SDGsのゴール15「陸の豊かさも守ろう」は、陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進、森林の持続可能な経営、砂漠化への対処、土地劣化の阻止・回復、生物多様性の損失阻止などを目標とする。
出典: 日本ユニセフ協会「15.陸の豊かさも守ろう」 https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/15-land/
問18
「ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)」の説明として正しいものはどれか。
正解: B. 気候変動や貧困等の現代社会の課題を自らの問題として主体的に捉え、行動の変容をもたらす学習活動で、「持続可能な社会の創り手」を育むことを目指す教育
ESD(持続可能な開発のための教育)は、気候変動や貧困など現代社会の課題を自らの問題として主体的に捉え、身近なところから取り組むことで新たな価値観や行動の変容をもたらす学習活動で、文部科学省は「持続可能な社会の創り手を育む教育」と位置づけている。
出典: 文部科学省「持続可能な開発のための教育(ESD)」 https://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm